夜のお店を開業する際にかかる費用や項目とは?【現役の夜職行政書士が解説】
- gyouseishoshifm
- 6月18日
- 読了時間: 3分
今回は、スナック・バー・キャバクラ・コンカフェなど、いわゆる“夜のお店”を開業したいと考えている方向けに、実際にかかる費用とその内訳、そして運転資金の重要性について、自身も中洲や天神で夜のお店を経営している夜職行政書士の池田が解説します。
1. 物件取得費用
まず必要なのは店舗の確保。立地によって差はありますが、初期費用として次のような費用がかかります。
保証金(敷金):家賃の3〜6か月分
礼金・仲介手数料・前家賃など:1〜2か月分
例)家賃30万円の物件なら、初期費用100〜200万円は見込んでおきましょう。
■ポイント:フリーレント期間の交渉も可能!
物件によっては、「フリーレント(家賃無料期間)」を交渉で得られることもあります。
1〜2か月分のフリーレントを得られれば、その分の運転資金や内装費にまわせるメリットも。
交渉は「即入居する」「長期契約を前提にする」などの条件提示が効果的。
→ 開業準備期間中の家賃負担を減らせる大きなチャンスです。
2. 内装・設備費用
お店の世界観を作るうえで、内装は非常に重要。
スナック・ガールズバー系:100〜300万円
キャバクラ・コンカフェ系:300〜800万円超
照明・音響・冷暖房機器などの設備費
居抜き物件ならコストダウンできますが、造作変更には追加費用もかかることがあります。
3. 許可・届出関係の費用
夜のお店は、以下のような法的手続きが必須です。
種別 | 対象 | 概要 | 費用目安 |
風俗営業許可(1号営業) | キャバクラ等 | 警察署へ申請 | 約20〜40万円(行政書士費用含) |
深夜酒類提供飲食店届出 | バー・スナック等 | 24時以降営業可 | 約7〜15万円 |
飲食店営業許可 | 全店舗共通 | 保健所に申請 | 約1〜3万円 |
4. 人材採用・制服・研修など
求人広告・紹介料:0〜数万円
制服・衣装代:1〜3万円/人
研修・マニュアル作成など:業種によりけり
5. 備品・仕入れ
グラス、食器、冷蔵庫などの備品
お酒や割材、つまみ等の初期仕入れ→ 20〜50万円程度が目安です。
6. 広告・宣伝費
オープン時には集客のために広報が必要です。
SNS広告・Googleマップ登録
フリーペーパーやWEB媒体掲載
チラシやポスターの制作・配布
宣伝費10〜30万円程度の予算を確保しておくと安心です。
7. 運転資金の確保も忘れずに!
意外と見落とされがちなのが、「開業後の運転資金」です。
■開店直後は“お祭り状態”が起きやすい
オープン直後は、知り合いや関係者が多く来店してくれて、想像以上ににぎやかになることもあります。しかし、それが1〜2週間もすれば一気に落ち着くのが現実。
特に閑散期(夏・年明け・大型連休明けなど)に突入すると、売上が一気にダウンするケースも。
■少なくとも2〜3か月分の運転資金は用意しておこう
家賃、人件費、光熱費、仕入れなどは、売上がゼロでも発生します。
初期投資をすべて使い切ってしまうと、立て直しができなくなる危険も。
そのため、月額の支出×2〜3か月分(例:30万円×3ヶ月=90万円)程度は手元に残しておくことを推奨します。
【まとめ】開業時にかかる費用のイメージ
項目 | 費用目安 |
物件取得 | 100〜200万円 |
内装・設備 | 100〜500万円 |
許可・届出 | 10〜40万円 |
人材・制服 | 10〜30万円 |
備品・仕入れ | 30〜50万円 |
広告・宣伝費 | 10〜30万円 |
運転資金 | 50〜100万円以上 |
合計 | 300〜900万円前後 |

最後に:夜のお店の開業は“準備8割”!
開業はゴールではなく、スタート地点です。事前の資金計画と、ターゲットに合わせた店舗づくり・戦略こそが、長く愛されるお店への第一歩。
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